最先端の成果を初学者に伝えるは可能か
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専門家は児童にでも分かりやすく教えられるものだという幻想があるようで、数年前、高校以来の友人に専門外の自身に分かるよう説明せよと言われた。久しぶりに会ったのに飲み屋で僕がキレた。専門家とはどういうものか、相手は知識の更新ができていない。しばらく会わんうちに専門に対する意識の乖離が強くなっていて、なさけなくなったため。
日本史の基礎教養をもっていないものに最先端研究の話などできようがない。それをかみくだいて話せというのは、無茶というもの。それをすべきなのが専門家ではないのかとからんできたのでキレた。失礼である。
15年ちかく、近隣の小学生に地域の由緒を語るお手伝いをしている。できると信じたから。でもどうしても内容は浅薄になるし、本質を伝えられないこともある。それでもしなくてはならないことを承知している。
赤穂事件の意義を小学生にどのように伝えるか、なやんだことがあるか。現在の価値観では、老男性の自宅を徒党をくんで襲撃し、殺害した事件にほかならない。その背景を知らなくては意義は見いだせない。その背景を共有できているとき、言葉少なく語れる。共有できていないものに納得いくほど語るにはとつてつもない時間がかかる。
そういう苦闘を理解しない発言を親友だと信じてきた者がしたので、怒ったのだろう。20年ほどまえから学究者としての意識が高まっていないことの呆れもあるか。
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