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2019.06.02

去る5月21日付、大久保利通の石薬師屋敷「有待庵」移築保存に関する要望書

公表が遅れましたが、去る5月21日に以下の要望書を京都市長等に提出しました。
2019年5月21日
京都市長 門川大作殿
京都市文化市民局長 別府正広殿
京都市文化財保護課長 中川慶太殿
特定非営利活動法人京都歴史地理同考会理事長
京都女子大学・大谷大学等非常勤講師 中村武生
大久保利通の石薬師屋敷「有待庵」移築保存に関する要望書
 去る本年5月20日付京都新聞夕刊、及び本日付同紙朝刊などによって、大久保利通石薬師屋敷内の茶室「有待庵」建物主要部材の保存方針を決定されたことを知りました。当該建物が指定文化財等ではないにもかかわらず、歴史的重要遺産と認識され、後世へ引き継ぐ英断をなされたことに心より敬意と感謝を述べます。同記事には現地ではなく、部材を使って移築・再現の方法を検討していくとありました。現段階ではやむを得ない措置かと存じます。しかし具体的にどのような方法・順序をへて保存を現実化されるのか記載がありませんでした。私も昨日現場を見る機会をえましたが、建物のみならず、損壊してちらばった石造物、庭石、樹齢の高いと推定される松など、あわせて保存措置すべきものが多く残されていることに気づきました。これらについても建物同様の措置が取られることを望みます。移築保存に多額の費用と技術が必要とされるなか、信用できる筋の情報によって、歴史的価値のある茶室移転の経験を有した専門業者が費用の全面負担を申し出ていると知りました。とてもありがたいことと存じます。ところがその業者は現在まで地権者と交渉する機会を得ずにいるとも聞きました。これはどのような事情によるものなのでしょうか。建物の破損は決して軽いものではなく、費用も安価で処理できるものではないと存じました。これら費用はもとより、技術や経験を活かしたいと望む業者の存在は得難いと存じます。ぜひとも当該業者との話し合いの場をすみやかに設定され、開かれた場での保存措置が進められることを深く望みます。

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