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2019.05.03

『吉田松陰全集』所収書翰に付記なく欠落がある件

 安政5年8月19日(1858年9月25日)付松浦松洞(亀太郎)・吉田栄太郎(稔麿)宛吉田松陰書翰。

『吉田松陰全集』引用分に「論スル積也」と「今日ㇵ」の間に約90字の欠落部分がある件。欠落は以下。

玄瑞身上之事、此地下も直二郎・瑞益其外往々議論アリ、当分在京被差免カ諸国修行被差免カノ二ツニ致度候、併未タ政府之論不承候、貴邸俗論沸騰之由、直八ゟ(より)承候、加之工藤上洛如塗塗(ママ)附何卒一策ニテ御除被成度候

 このようなものを突き付けられては戦前の刊本は安易に使えない。原典に当たらなければならないことは分かるが、正直勘弁してほしい。どのような意識で仕事をされているのだ。  これ、原典所有者(熊沢喜章氏)が山口県立山口博物館に寄贈され、それを同館研究報告(42号、2016年。山田稔・荒巻直大「新収『吉田松陰文書』について」)に載せてくれたから知れる(ネットにPDFで公開されている)。原典が死蔵され、寄贈先も公開しなかったら欠落部分のあるを知りようもない。 

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