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2009.05.14

出演シーンをみて

 昨日、午後10時からの「歴史秘話ヒストリア」をみた。

 いろいろしゃべったはずだが、何を語ったかあまり覚えていない。

 うかつなことを言っていないか心配だった。

 どの部分を使われるか、いやそもそもどういう内容の番組かもあまり聞いていなかったから。

 うかつなことは言ってないようだったので、ほっとしたが、あまりいいしゃべりでもなかった。「あー、えー、うー」を言っていなかったことが救いかな。

 なお気になったことをひとつ。

 古高俊太郎への拷問がなかったかのように聞き取れたかも知れないが、それはちがう。

 永倉新八の手記「浪士文久報告記事」に、「拷問ニカケ」たとあるので(木村幸比古氏『新撰組日記』70ページ、PHP新書)、拷問はあったと思う。少なくとも僕は否定する材料をもっていない。

 が、拷問があったとしても、それが6月5日(事件当日)のことなのかは分からない。

 かりに事件当日であったとしても、その日のうちに自身の詳細や、関係者の政治活動、計画の具体について余さず供述したわけではない。

 「浪士文久報告記事」はさきほどの部分につづき、「対(つい)ニ不残(のこらず)白状ニ及フ」と記すが、これは永倉の記憶違いだと思う。

 実際にまとまった供述の行われたのは、事件の数日後のことで、当日はたいしたことを供述しなかった、とロケでは語ったはずなのだが、そこは使われなかった。

 ようは「拷問ののちに」の部分ではなく、「自白情報をもとに(浪士の暴動)計画を防ぐため新選組が出動した」という部分が、従来の説のなかでもなりたちがたいといいたかったのである。

 関心のある方は、すでに拙稿「池田屋事件の基礎的考察―「御所向放火」をめぐって」(『奈良歴史研究』65号、2006年3月、1~11ページ)で詳述している。そちらをご覧ください。

 手に入りにくい論文かもしれませんが、京都府立総合資料館には入れました。

 一般向けのものは、今秋には刊行したいと願っている。講談社現代新書の予定である。毎日、そのことばかり考えている。期待せず、期待していてください。

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