« 休みボケのなか大学再開 | トップページ | ある篤姫ネタの出典に悩む »

2008.01.09

約20年思いつづけた全集が手に入った

1/8(火)はれ
 前日、Y田K和博士から「古本情報」というタイトルのメールをいただいた。
 
 それは、京阪電車三条駅ビルにある古書店「ブックオフ」に、『京都府史蹟名勝天然紀念物調査報告』の復刻版のうち、(第1冊~第3冊をのぞく)全22冊が、一律各2000円で陳列されているということだった。

 仰天した。

『京都府史蹟名勝天然紀念物調査報告』は、その名のとおり、京都府が1919年(大正8)から戦後まで刊行し続けた、同府下の史蹟・名勝・天然紀念物の調査報告書である。

 京都府の史蹟に関心のあるものにとって、不可欠の文献である。

 聚楽城(第1冊ほか所収)や御土居堀(第2冊ほか所収)に関心を持ち出したころ、どれほどこの報告書にまなばせてもらったか。

 その他、船岡山城、淀城、山科本願寺・寺内町、豊国廟、松花堂庭園、笠置山などおびただしい府下の史蹟の基礎データが最高クラスの研究者によって執筆されている。

 大半が京都帝国大学の関係者である。
 他府県の当時の同様の報告書と比して抜群のレベルの高さといってよい。

 いろんな意味で府下の史蹟を研究対象にしている僕にとって、すべて拙宅においておきたかった。

 が、古い文献であるから新刊で入手は不可能である。
 臨川書店から復刻版が出ているが、とにかく高価だ。

 たとえば第16冊は1冊の価格が1万2000円だ。
 すべてが1万円前後。
 これを20余冊そろえるのは、裕福とはいえない僕にはかなりしんどいことだった。

 だから古書店で安価なときに1冊ずつ入手してきた。

 それもなるべく復刻ではなく、原典で。
 どうちがうか。
 写真の鮮明度がちがう。
 これは重要だ。

 で、ここまで13冊原典で集めた。
 が、まずはそろえることが大事だとも気づいていた。
 復刻版の方が原典より安価だ。

 最近どうしても必要になったので、第3冊目を復刻版で入手した。
 写真の不鮮明さはあるが、そんなこだわり以前にまず所有すべきだったと改めて思った。

 のこりも安価なときに復刻版でもいいからそろえた方がよい。
 そう思っていたやさきのことだった。

 2千円は安い。
 たとえばいま「日本の古本屋」のサイトで復刻版の同書を検索すると、安価なものでも各4000円である。
 
 Y田K和博士のご連絡は大変ありがたいことだった。
 三条京阪のブックオフはしょっちゅう行っているのだが、この1週間ほど行かなかった。
 年末には行っている。
 なんせここで「のだめ」の多くを入手したんだから。
 その間にこんな事態だ。

 これだからブックオフひんぱん通いはすべきだ。
 
 昼間、基礎からまなぶ日本歴史に出講だったので、そのあと駆けつけた。
 思いはみな同じはず。
 もう取られたかも知れない、気ばかり急いだ。

 到着、3階に駆け上がる(いや、エレベーターで)。
 予想した位置になかった。

 もう売れたか、いや全巻買う「変態」はそういるはずがない。
 みている場所がちがうのだ。
 もし売れ出していても少し残っているばすだから。
 
 探して正解。
 予想のところとちがう位置にあった。 
 おお、Y田K和博士がいわれた巻すべてある。
 誰も購入しなかったのだ。

 すぐレジに運ぶ。
 ブックオフで1万6000円を払うのは久しぶりか、はじめてだ。
 気のせいか店員笑っている。
 なんでそんなに本買ってんねんという感じ。

 帰宅してすでに購入していたものと一緒に並べた。
 憧れの『京都府史蹟名勝天然紀念物調査報告』が全巻拙宅にある。
 はじめて本書の存在を知ってから、20年ちかい。
  
 自由に自分のお金を使えるのはいまだけだ。
 いまのうちに今後の研究のための必要文献をそろえておきたいと思っている。
 今日そのひとつをこなせた。

 感動だ。
 
 Y田K和博士へ感謝をこめて。

|

« 休みボケのなか大学再開 | トップページ | ある篤姫ネタの出典に悩む »