また寺田屋調査で伏見へ
6/12(火)はれ
すこしゆとりがあったので講談社現代新書の執筆をしようと思ったが、思い切って伏見へいった。
「寺田屋ものがたりの虚実」という連載を、週刊『京都民報』で7回も行っている。
まだつづく。
おそらく10回をこえそうだ。
おどろいたことに、インターネット上のフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の「寺田屋事件」項に、もう拙稿が引用されていた。反応のはやさにちょっと驚いた。
7代目寺田伊助と妻ハナなどが主人公なのに、その正確な没年を把握できていない。
これまで寺田屋に関心をもってきた人は、みな6代目とその妻登勢以前の履歴ばかり公開して来た。
2人の「事実」がほしい。
それゆえ「菩提寺」を訪れ、ご協力をお願いした。
「菩提寺」は浄土宗寺院で、僕が佛教大学で教えていると申すと、突然のことなのに歓迎してくださった。
とてもありがたい。
ただ残念ながら、期待した成果は得られなかった。
両人とも過去帳に記載がなかった。
が、その事情は住職さんのご説明でなっとくができた。
予想以上に「寺田屋」は話に混乱が多いとまたきづいた。
これまで信じられてきたはなしは実に単純だ。
なんでこんなに放置されてきたのか。
しかし予期せぬ成果はあった。
6代目や妻登勢以前の、これまで知らなかった情報が過去帳に多数記載されてあった。
住職さんのご協力でそれを写し取ることができた。
この情報は間接的に本研究の進展にかならず役に立つ。
民報の連載記事のコピーをお渡しし、今後もよろしくお願いしますと申し上げ、感謝いっぱいで辞去した。
帰途、心ばかりのお礼をと思い、某店へ和菓子の配達をお願いしにいく。
すると、店の外をよく知った人が通った。
僕の講座によくきてくださる方で、でもこの数ヶ月お姿をみなくなっていたFさんだ。
思わず声をかける。
Fさんもびっくり。
しばらく立ち話してさようなら、と思ったら、飲みにいこうと誘われる。
こういう奇遇は大事にしたいと思い、お誘いにのせていただく。
Fさんのなじみのお店へ連れていってくださり、歓談。
いつもながら伏見への情熱をかたってくださる。
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