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2005.12.24

室町時代の名水を探す

yasaka

 ある研究会で、「室町時代の京都の井戸」の抽出が可能か検討しています。

 江戸時代の地誌類などの「伝承」はだめです。
 確実なものを取り上げたいのです。
 
 ところが仮に中世の公家日記などに「○○水」と出てきたとしても、場所の特定がきわめて困難です。
 地図に落とせないのです。

 そんなとき、「八坂塔絵図(法観寺参詣曼荼羅)」という図のことを思い出しました。
 東山に現存する八坂塔と、その周辺を描写した室町時代製作の図です。

 これを見ますと、祇園社ちかくの双林寺の南門前に、「菊澗水」と張り紙があります。
 井戸らしいものは描かれていませんが、いまも東山から鴨川に流れ込む菊谷川という川が描かれていて、その橋のひとつに貼られています。

 これはすごい。
 これが事実なら、確実な室町時代の「水」のひとつを特定したことになります。

 これがいまも現存するものかは不明です。
 附近には名水といわれるものがいくつかあります。
 が、「菊澗水」と同一かどうか。

 「菊澗水」は、この調査をする上でよいテストケースになるかも知れません。

 なお「八坂塔絵図(法観寺参詣曼荼羅)」は、京都文化博物館図録『京都・激動の中世』(山田邦和氏編、1996年11月、53ページ)に掲載されています。

 ご関心のある方はどうぞご覧ください(写真は雪の八坂塔附近。東山霊山から)。

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