義経論の第一人者、前川佳代さんの講演を聴く
8/21(日)はれ時々雨
本日は、「山科本願寺・寺内町の歴史を学ぶ市民講演会」の日でした。
講師は、前川佳代さん(京都造形芸術大学非常勤講師)です。
演題は「源義経の軌跡―山科・京都と周辺地域」(写真。クリックすると拡大します)。
今年の大河ドラマにあわせて、わが「山科本願寺・寺内町を考える市民の会」もブームにあやかろうと思いました。
山科本願寺・寺内町と義経? といわれるかも知れません。
しかし本会は単に真宗や寺内町だけを扱うのではなく、山科地域の歴史啓発の役割も担っております。
そのため、「山科」にかかわれば、むしろ積極的に「時事ネタ」も扱おうと思ったわけです。
山科にはさまざまな義経伝承地があります。
それが史実とどのようにからむのか、検討できないか。
そんな無理な注文を、僕が知己の前川さんにお願いしたのです。
前川佳代さんは「義経を愛している」ことで有名な研究者です。
研究者の立場を堅持ながら、愛を込めて義経を語れる、珍しい方です。
「義経」を題材にした本会講師にもっとも適した方と思いました。
本日のお話しは、全く期待した通りのものでした。
実は上記のような注文は結局無茶なことで、最近の義経論を紹介くださるだけでも十分だと思っていました。
ところが何と山科はいうに及ばず、北区紫竹(しちく)の「牛若丸誕生井」についても、その伝説誕生の興味深い仮説を提示してくださいました。
思わずうなってしまう。
「締め」には、ご自身が義経に関心をもたれたきっかけについても語られました。
非常に熱の入ったよい講演で、終了後はいつも以上に、参加者の質問や発言がありました。
僕は、ぜひ活字(論文)にしてくださいとお願いをいたしました。
慰労を兼ねて事務局員で喫茶にお誘いしたのですが、町内の地蔵盆に参加しないといけないので、と大急ぎで去っていかれました。
残念。
去り際、後日、紫竹(しちく)で慰労をしてくださいといわれ、笑う。
どこまでも「義経」だなぁと、また感心した次第です。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。


コメント